Google アナリティクス上級者向けコース 1

初級者向けコースは無事に修了したので、今回からアナリティクスアカデミーの上級者向けコースを教科書に、引き続きGoogleアナリティクスについての理解を深めます。


1.1 Google アナリティクスのデータ収集

アナリティクストラッキングコードでは、トラッキングしているウェブサイトのドメインがレポートにおける「サイト」として定義される。
トラッキングコードを設置すると、そのサイトと関連するサブドメインのCookieがユーザーのブラウザに作成される。
これで、サイトのURLドメインやサブドメインのトラフィックを容易にトラッキングできる。

ドメインが異なる複数のページに同じデフォルトのトラッキングコードを設置している場合、アナリティクスではこれらは別々にカウントされる。
複数のドメインをまたぐトラッキングの場合、クロスドメイントラッキングを設定する。

ユーザーがウェブサイトで操作を行うたびに、トラッキングコードからアナリティクスへ「ヒット」が送信される。
「ヒット」とは、ユーザーに関する有用な情報のパラメータが追加されたURL文字列。
ヒットに含まれる情報 → ブラウザに設定されている言語、閲覧しているページの名前、画面の解像度、アナリティクスID、ランダムに生成されるユーザー識別子・・・など。

一般的なヒットは次の3つ → ページビューヒット、イベントヒット、トランザクションヒット。

ページビューヒットは、ユーザーがページを読み込むとトリガーされる。
ページを開くたびに新しいページビューヒットが送信される。

イベントヒットを使用すると、サイト上の特定の要素に対する操作をトラッキングできる。
イベントヒットはURLに「イベントアクション」「カテゴリ」「ラベル」「値」のパラメータを渡す。

トランザクションヒットは、eコマースヒットとも呼ばれる。
トランザクションヒットでは、購入した商品、トランザクションID、在庫管理単位(SKU)など、eコマースでの商品購入に関するデータを渡せる。

アナリティクスに拡張eコマースを設定している場合、商品カテゴリや、商品をカートに追加/削除したか、商品を閲覧した回数などのデータを渡すこともできる。

他にも、高評価数や共有回数、ツイートデータを渡す「ソーシャルヒット」、ページ速度に関するレポートを作成できる「ページ速度ヒット」などがある。

アナリティクスで把握できるユーザー情報。
所在地、ブラウザ、OS、サービスプロバイダ、年齢、性別、参照元、メディア・・・。


1.2 ユーザーとセッションの分類

アナリティクスがデータを処理するステップ

  1. 新規ユーザーとリピーターを識別。
  2. セッション、またはユーザーがサイトを利用した時間ごとにヒットを分類。
  3. トラッキングコードからのデータを他のデータソースと統合。

ユーザーを識別する際の制限事項
特定のセッションにおけるユニークユーザー数はCookieを使用して決定されるため、Cookieを削除/ブロックした場合に失われる。
Cookieが削除された場合、次のアクセスではリピーターではなく新規ユーザーとしてカウントされる。

セッションが同じデバイスの同じブラウザで発生している限り、複数のセッションにまたがってユーザーを特定できる。

デバイスをまたいでユーザーをトラッキングする場合は、User ID機能を有効にする。

デフォルトでは、30分間アクティビティが発生しないとセッションはタイムアウトになるが、この設定は変更できる。

Measurement Protocolを使用すると、POSシステムやインターネットキオスクなど、ネット接続機能を持つあらゆるデバイスからアナリティクスにデータを送信できる。
データ収集用のヒットを手動でURL文字列に渡す必要がある。


1.3 設定の適用

ビューに適用できるフィルタ。

  • 特定のデータを除外するフィルタ
  • 特定のデータのみ追加するフィルタ
  • 処理中のデータを修正するフィルタ

目標には4つのタイプがある。

  • 到達ページ(ページビュー)目標 … 特定のページが閲覧されると達成。
  • イベント目標 … 特定の操作が発生すると達成。
  • 滞在時間目標 … セッションが設定した時間持続すると達成。
  • セッションあたりのページビュー … 1回のセッションで特定のページビュー数が閲覧されると達成。

指定した各目標のセッションごとにコンバージョンが1回カウントされる。
→ ダウンロードをイベント目標とした場合、同一ユーザーが同じセッションで複数回ダウンロードイベントを発生させても、コンバージョンは1回。

アナリティクスでは、コンバージョンやeコーマストランザクションは、ユーザーが最後に参照したキャンペーンや検索、広告に起因すると見なされる。

カスタムディメンションは、標準レポートではセカンダリディメンション、カスタムレポートではプライマリディメンションやセグメントとして使用できる。

データインポートを使うと、オフラインデータとサイトから収集したヒットデータを結合できる。

データ設定ルールは、データが処理される前に設定する必要がある。
過去にさかのぼって設定を適用することはできない。


1.4 データの保存とレポートの生成

ディメンションと指標の範囲は、ヒットレベル、セッションレベル、ユーザーレベルのいずれかになる。

  • ページタイトル → ヒットレベル
  • デバイスカテゴリ、セッション総数 → セッションレベル
  • ユーザータイプ → ユーザーレベル

範囲が同じ場合にのみ、指標とディメンションを組み合わせることができる。
ページタイトルとセッション総数のような組み合わせは推奨されない。
→ ページタイトルはヒットごとに、セッション数はセッションごとに変わるものだから。

セッションのサンプリングはプロパティ単位で行われる。
プロパティ単位でサンプルセットが決定された後に、ビュー単位でフィルタが適用される。
→ アナリティクス360では、サンプリングはビュー単位で行われる。


1.5 測定計画の作成

  • 「マクロ」コンバージョン … 商品購入などのビジネス目標を満たす重要なユーザー操作。より大局的なビジネス目標。
  • 「マイクロ」コンバージョン … メルマガ購読など、主要な目的ではないが、その達成へとユーザーを近づける小さな目標。

測定プランには、全体的なビジネス目標 > ビジネス目標を達成するための戦略 > 戦略に役立つ戦術を盛り込む。

各戦術には、マクロ/マイクロコンバージョンの測定に有効な重要業績評価指標(KPI)がある。