Animate CC を始めてみよう #2

前回の続き

ぼくが今Adobe AIRに対して感じている魅力のひとつに挙げたいことは、アプリのメンテナンスが楽だということです。

スマホアプリ界では、スマホのOSバージョンアップに合わせてアプリを最新のSDKでビルドし直さなければならないことがたびたびあります。
こんなとき、たとえば今メインで使っているionicなんかでは、プログラムはまったく変えていないのにいざビルドしようと思ったらエラーが大量に発生してビルドできない!ということがよく起こります。
これは勢いのある若いフレームワークによくあることで、こうしたフレームワークは日々刻々と進化するのはいいのですが、それについていくための修正がこちらにも求められます。

たとえば3年も5年も前に作ったアプリなんて、よほど人気があるとか思い入れがない限り、今さらメンテナンスするのは正直面倒くさいわけで。
それでも「再ビルドして終わり」くらいの労力ならしょうがないやるか・・・と思ったら、わけのわからないビルドエラーがずらりと出てきてうわー面倒臭い・・・ええい、もうストアから削除しちゃえ!てなことになりがちです。

その点Adobe AIRでは、こうした苦労はほとんどしたことがありません。
フレームワークとしての仕様はずいぶん昔に固まっているので、数年前のプログラムであっても普通にそのままビルドできるんじゃないでしょうか。
悪く言えば「枯れている」ということになるのですが、毎度毎度のビルドエラーに悩まされることを思えば、これは大きな魅力だと思います。

Adobe AIRの特徴として、ビルド作業がSDKによってほぼ100%ブラックボックス化されています。
他のフレームワークだと最終段階はXcodeやAndroid Studioでビルドできる/しなければならない・・・のですが、Adobe AIRにはこれがありません。
ビルドエラーが発生したからXcodeやAndroid Studioを立ち上げてエラーの修正を試みる・・・みたいなことをやる必要はありませんし、逆にやりたくても出来ません。
すべてSDK任せ。
もしビルドエラーが発生した場合には、SDKが修正されるのをひたすら待つほかありません。

SDKの不具合を自分で修正できない不自由さやリスクはあるものの、難しいことなしにビルドが通るというのは非常に大きな魅力だと言えるでしょう。

続く